
夏を感じさせる日差しも多くなってまいりましたが、いかがお過ごしでしょうか。
4月のカカオマーケットレポートです。
4月のニューヨークのカカオ市場は、依然として不安定な状態が続いておりました。
短期的には供給過剰、需要低迷という状況でしたが、市場動向にはさまざまな兆候が見られました。
天候や構造的な要因が引き続き市場は安定を欠いています。
生産と気候
西アフリカの気象条件はおおむね良好で、降雨量と日照量が中生作物の生育を支え、特にコートジボワールでは収穫量が前年比0.1%増の148万2000トンに達しました(ロイター、2026年)。
しかし、エルニーニョ現象による乾燥化と高温化が、今後の生産量に影響を与える可能性があり、懸念が残ります。
また、肥料使用量の低さや生産国における財政難といった要因も、中期的な供給リスクとなっています(ロイター、2026年)。
ペルーのカカオ生産の現状
ペルーは、サン・マルティン、フニン、ウカヤリ、クスコ、アマゾナスといった地域を中心に、年間約17万トンの高品質カカオを生産しており、これらの地域が国内生産量の93%を占めています。
5月には重要な収穫期が始まると予測されており、原材料の供給は良好です。
さらに、農業開発灌漑省(MIDAGRI)は、持続可能性と高級市場へのアクセスに重点を置き、生産者の競争力強化に引き続き取り組んでおり、ペルー産カカオの品質とトレーサビリティの向上を支援しています!
市場の課題
市場はいくつかの重大な課題に直面しており、中でも短期的な供給過剰状況が顕著で、世界全体で24万7000トンの供給過剰が予測されています(Stonex、2026年)。
これに加え、需要の低迷も影響しており、欧州、北米、一部の新興国では加工量が減少している一方で、アジアでは成長も見られました(Expana、2026年)。
構造的なレベルでは、生産者の低所得、支払いの遅延(特にガーナ)、世界的な物流の逼迫といった問題が依然として存在し(Reuters、2026年)、市場に圧力と不確実性を高めて居ます。
結論
総じて、4月は市場が過渡期にあることを反映しており、下方圧力はあるものの、将来の供給に関する潜在的なリスクが存在していました。
気候、金融、構造的要因の複合的な影響から、今後数ヶ月間は価格変動が続くと予想されています。
需要は一定の回復力を見せているものの、市場の均衡は西アフリカの気象パターンと生産状況に大きく左右されると予想されます。
竹内一裕
株式会社フィノデアロマ
Kazuhiro Pancho Takeuchi
FINO DE AROMA Co., Ltd.
