9月に入って、もう一週間が過ぎましたいかがお過ごしでしょうか。

カカオレポートです。

8月のカカオ市場は、気候、生産、商業上の要因により大きな変動がありました。

コートジボワールの生産量は8月24日時点で6%増加しましたが、他の推計では前年同期比1.9%減とされています(ブルームバーグ、2025年)。

さらに、中間期の収穫量は供給制約を反映して30%減少しました(ロイター、2025年)。

西アフリカの乾燥した天候と8月の雨不足は、次の主要作物の生育を脅かしていますが、9月上旬には降雨が見込まれています。

これらの要因と気象問題が相まって、来シーズンの国際的なカカオの供給と品質に対する懸念が生じています。

一方、ペルー国内では、8月のカカオ生産量が前年同月比13.8%増加したとの報告がありました。

この増加は、開花、結実、成熟を促進した好天によるものです。ウカヤリ、サン・マルティン、フニンの3地域で収穫量の大部分を占めました。

マドレ・デ・ディオス、アヤクチョ、パスコも目覚ましい成長を見せました!

国際カカオ市場の課題は、気候変動の不確実性と貿易関税です。

米国はブラジル産カカオに50%の関税を課し、エクアドルに対しては15%の関税を維持していますが、引き下げが検討されています。

欧米のチョコレート業界(モンデリーズ、ハーシーズ)は、コスト高により売上高と利益率が低下したと報告しており、また近年、ガーナでは生産者が自国製品を近隣諸国に密輸すると脅しているため、欧州のブランドは大きな影響を受けています。

竹内一裕
株式会社フィノデアロマ
Kazuhiro Pancho Takeuchi
FINO DE AROMA Co., Ltd.